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スカルスガルド次男(itでペニーワイズを演じた北欧イケメンだ)が18歳くらいの役を主演した映画を観た。


アスペルガーのシモンは兄と二人暮らし。自分自身のバランスと時間、スケジュールをなによりも大事にしていて…混乱するとドラム缶を改造して宇宙船に見立てたものの中に入り、宇宙空間に一人浮かんでいるイメージを持つ。


昔私も毛布を引き出しにぶら下げて部屋の明かりをカットし、ライトを吊るしてテント生活を寝室でやった事がある。


井戸みたいな空間に降りて物事を考えるでもなく、1人になる時間を取る事はなくなった。


暇をつぶすだけでなく何かそういう時間をたまには取るのも良いのかもな、と思った。


ピザの様な円盤を曜日で7つに分けて、その中にタスクを書いた磁石シールを貼り付けてそれに沿って生活をする。同居人の兄も兄の恋人も彼の周期に沿って動く事を求められる。


で、兄の恋人は嫌気がさして出て行く。傷心の兄を見て、シモンは兄の新恋人かつ自分の生活習慣を嫌がらない女性を探すべく行動して行く…というのが話の筋。


目的に対して(シモン自身の価値観からすると)余計な事をしたり感情を巡らせたりせず「方程式」に沿って最短距離で進むのがシモンのやり方だが、その他の人達に取っては変な奴が非常識なムーブをしている、と捉えざるを得ず、兄も恋愛に方程式は無いし正解もないからシモンの探し方はうまくいかないと諭す。


全体としてシモンの間違い方が嫌な感じでなく、ペンギンが氷の上で滑ってしまう様な明るい笑いを伴うもので、中々良い北欧映画だった。


人類全てがシモンだったら皆自明で最短の規則的な行動をしてうまく行くのだろうか。


私も「方程式」が欲しいが、それは多分、揺るがない自分の思考という事なのかもしれない。