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先日雅楽演奏を観に行った。
雅楽で主に使われる笙、篳篥、竜笛、鳴り物が揃った編成で、笙・竜笛は2人づつ、鳴り物は3人、主宰の方が篳篥で演奏をリードする編成だった。
演奏前に主宰の人が解説を入れてくれて、なかなか勉強になった。
楽器について
笙・・・複数の竹管を通して和音が出る、天地開闢・太陽の光を表す音
篳篥・・・中音域の縦笛、大地に在る人の声を表す音
竜笛・・・高音域の横笛、天と地の間を泳ぐ龍を表す音
鳴り物・・・打楽器、時の刻みを表す音
編成・音について
音の高低で四季を表す(高→低=春→冬)
笙を含む編成=朝昼
笙を含まず打楽器を鳴らす編成=夜
楽器や編成、音の上下強弱によって宇宙を表す音楽=雅楽という事みたいだ。
ジャズの様なフリーキーさを感じる部分もあり、静謐な環境音楽的側面もあり、中々興味深い演奏だった。
使われているシンプルな構造をしたこれらの横笛、縦笛、打楽器は増幅機器を通さず呼吸・運指等によって音の大小強弱を表す必要があり、かつ曲目は技巧に走らない素朴で雄大なものが多い。
だから雅楽を「門」として入り口を通れば他の文化で使用される、用途の近い楽器も習得がかなり容易になり、かつ他の奏者と息を合わせるという点にも長じる様になるのではないか。
私が習っている日拳も打投極全てがルールに含まれる中で、教わる突きや受けの技術は非常にシンプルゆえに奥深さがある。
どちらも山間の裾野が広く、ジャンルが多少変わってもそのまま降りていける様な山。
割と共通する所が多いのかな、と思った。